輸送系技術研究先導する研究
宇宙輸送システムについて、性能・信頼性・安全性の向上、低コスト化など各種の研究を進めることで、我が国の自立的な打ち上げ能力の拡大、および打ち上げサービスの国際競争力の強化に資することを目的としています。
現行の基幹ロケットであるH-IIA/Bやイプシロン、および開発を進めているH3やイプシロン後継機に使用される共通基盤技術、ならびに我が国が強みを有するLNG(Liquefied Natural Gas 液化天然ガス)推進系や
次世代に向けた再使用型宇宙輸送システムなどの研究を継続して行います。
研究の意義価値
宇宙開発利用を支える根幹となる宇宙輸送システムは、確実かつ低コストでの運用が重要です。
宇宙輸送システムを保有する各国は絶え間ない改良を進めており、さらに昨今では民間企業も独自に事業として参入してきており、より競争が激しくなっています。
これらの状況に鑑み、宇宙基本計画に示される我が国の宇宙活動の自立性の確保、宇宙産業基盤の維持・強化につながる共通基盤技術等にかかる各種の研究を進めることにより、将来の宇宙利用の拡大に資する宇宙輸送システムの革新を図ります。
研究の目標
競争力強化をキーワードに、大きく次のサブテーマで研究を進めています。
- システム
- 推進・エンジン
- アビオニクス(電子機器)
- 構造
- LNG推進系 等
現行の基幹ロケットの課題解決・改良等に直接適用を目指しているもの、開発中のH3やイプシロンへの革新的な技術の適用を目指しているもの、さらに将来の抜本的な輸送系革新を目指しているものなど、
テーマにより目標は異なりますが、プロジェクトとの有機的な連携を取りながら研究を進めています。
中でも、H3の次の世代に向け、さらなる低コスト化を図り競争力を確保する方策として、今まで使い捨てだったロケットの第1段の再使用化を目指したシステムを重点研究として取り組んでいます。

