研究紹介

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オール電化衛星時代の通信衛星の競争力強化支える研究

通信衛星の競争力強化においては、コストへの影響が大きい衛星質量の減とトランスポンダ(電波中継機器)搭載数の増の2つが鍵となります。

オール電化衛星は推進系を全てホールスラスタのみで実現し、さらに電源の軽量化、排熱技術の高度化をすることで、衛星質量増加を抑え、従来の化学推進衛星と比較して大幅なペイロード比率(ペイロード質量/打上質量)の向上を実現します。

加えて衛星運用の自動化も行うことで、コストを低減し、競争力強化を図ります。

研究の意義価値

オール電化衛星は、従来の化学推進衛星で打上質量の半分程度を占める推薬量を大幅に低減でき、通信衛星の衛星の収益性に関係するトランスポンダ搭載数の増加、つまりペイロード比率の向上が可能です。

欧米でも開発は進められているものの、トランスポンダ搭載数増に伴う電源系の大容量化に対して、軽量化は十分に行われておりません。

本研究により、電気推進であるホールスラスタに加え、推進系に次いで質量が大きい電源の軽量化等により、ペイロード比率を向上し、通信衛星のトランスポンダ搭載性において欧米を上回り、我が国の衛星の競争力を向上させることを目指します。

研究の目標

  1. ホールスラスタのみを用いた電気推進の実現。商用通信衛星の軌道上運用期間15年に対応する寿命の達成。
  2. 排熱能力の高い展開ラジエータ(75W/kg@40℃)と平板型ヒートパイプの高い実効熱伝導率(5000W/mK以上)による、トランスポンダ搭載数増に伴う高発熱処理および高密度実装を実現。
  3. 静止軌道/トランスファー軌道に対応できるGPS受信機(従来は、低軌道衛星のみ)により、高高度軌道での高精度なオンボードリアルタイム軌道決定を実現し、軌道保持および軌道変換運用を全自動化。通信事業者の測距局の不要化と運用効率化につなげ、コストダウンに貢献。
  4. バッテリの高エネルギー密度化(180Wh/kg以上)による電源の大幅な軽量化の実現。
ホールスラスタ(BBM)