研究紹介

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基幹ロケットの再使用化による打ち上げコストの低減
- 1段再使用に向けた飛行実証(フェーズ1)-
先導する研究

将来の基幹ロケット再使用化に向けて、現在 JAXA - CNES - DLR 間にて共同開発中の再使用ロケット実験機CALLISTOのフロントローディング研究活動として小型実験機(RV-X)を用いた研究を実施中です。

スペースシャトルの反省から、将来の再使用型ロケットには同一の機体を用いた短時間での繰り返し運用が求められ、使い捨てロケットとは異なる高度な運用が求められます。 RV-Xは垂直姿勢で打ち上げられた後、高度数百メートルまで到達した後に垂直姿勢を保ったまま着陸する予定です。

我々はこの一連の垂直離着陸のシーケンスを短時間の間隔で高頻度に実施するための機体運用方法の確立を目指します。

研究の意義価値

RV-Xの研究活動は三菱重工業株式会社と共同研究で実施しているものであり、JAXAにおける過去の再使用ロケット技術研究の成果を最大限活かして低コストで研究活動を行っています。

諸外国で現在ロケットの再使用化に成功しているのは米国のみであり、日本も将来の基幹ロケットの再使用化に向けて全力で取り組む必要があります。ロケット再使用化の究極のイメージは航空機のように同一機体で高頻度にフライトすることです。 そのためには現在の使い捨てロケットの運用方法を大幅に変更する必要があり、RV-Xでその方法を確立することは将来の再使用ロケットの開発に向けて非常に重要なデータとなります。

現在までにRV-Xは機体の主要部分の組立が完了しており、2018年の夏に地上燃焼試験を実施し、良好なデータを取得しております。

機体の概念図と組立状態
地上燃焼試験の実施

研究の目標

RV-Xの確実な飛行試験に向け、研究の過程では様々なマイルストーンを設定しながら着実に研究を実施する必要があります。

2018年夏に飛行試験に向けて重要なマイルストーンの一つである地上燃焼試験を能代ロケット実験場で実施し、機体を運用する上での基本手順を確立すると共に様々な推力レベルでのエンジン性能の取得に成功しました。
我々は次に予定している地上燃焼試験で推力の偏向特性や無線通信下における搭載コンピュータの自立化の確認を行い飛行試験を安全に実施するためのデータ取得を行います。 その後、着陸脚による衝撃吸収特性や転倒防止特性把握のための落下試験などを経て高度100m程度まで上昇、ホバリングしながら水平移動後、着陸する飛行試験を予定しています。

この一連の試験を通して、将来の再使用ロケットの開発上重要となる機体運用手法の確立や使い捨てロケットにはない着陸シーケンスにおける航法誘導制御ロジックの確立を目指します。 この低高度の飛行試験後、将来的にはより高い高度を目指して機体をさらに軽量化させ、運用方式を洗練化すると共に、様々な帰還着陸方法を試行し、最適な帰還着陸方法を追求していく予定です。