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電気推進プルームが衛星に与える影響に関する研究

オール電化衛星で使用される電気推進装置は、衛星周辺にプラズマのプルームを発生させ、このプラズマ粒子が衛星へ影響を与える可能性があります。この影響について、衛星の設計段階から評価しておくことは、衛星の安全・安心な運用に非常に重要な項目となります。本研究では、プラズマの影響を評価するためのシミュレーション・ツールを開発しています。

研究の概要

電気推進のプルームの解析を含めた、帯電設計、衛星への影響評価に使用できるツールが存在しないため、既存の帯電解析ソフトMUSCATに電気推進のプルーム解析機能を実装しています。

MUSCATによる衛星全体形状入力例
電気推進スラスター設定例

研究成果(より詳細な研究内容)

電気推進プルームのプラズマ・シミュレーションでは、イオンについてはParticle in Cell (PIC)法、電子については電磁流体モデルを使用しています。また、マルチグリッドの採用により、衛星全体からより詳細な電気推進プルームの解析まで可能となっています。

さらに、プルームによる衛星への評価を行うため、指定した場所でのイオンの衝突速度、角度等を記録する機能を有しています。この衝突データを使用する事により、衛星表面のイオンによるスパッタリング量等の評価が可能となり、表面材料への劣化等を見積もることができます。

電気推進プルーム解析例(Xeイオン分布)

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