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太陽電池パドルに適用する圧着工法の限界試験

研究の概要

人工衛星の太陽電池パドルは宇宙空間に曝露されていることから、日照、日陰に起因して大きな温度変化を受けます。地球を周回する人工衛星の場合、その温度範囲は約±100℃近くとなり、その回数は1年間当たり約5,500サイクルにも及びます。
この温度サイクルの影響を最も受けるのが太陽電池アレイ回路で使われる電気接続部であり、本研究では同接続部の長寿命化を目指しています。

太陽電池アレイ回路の電気接続部には、これまで「はんだ」が使用されてきていますが、温度サイクル数が増えると「はんだ」が劣化し、接続不良を起こすことが明らかになっています。そこで、「はんだ」の代替案として圧着工法(いわゆる「かしめ」)を考え、同工法で製作した 試験サンプルに対して、−94~97℃の温度範囲の熱衝撃を繰り返し、耐性を確認しています。

2019年度までに、地球周回10年分の2倍相当にあたる延べ112,000サイクルの熱衝撃を与え、その後の電気特性や材料特性等の変化から同工法の太陽電池パドルへの適用性を判断する計画です。
本成果は、今後の国産衛星に反映されていくことが期待されます。

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