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スペースデブリ対策の研究

低軌道のデブリ静止画 低軌道のデブリ静止画

静止軌道のデブリ(赤道上空から見た図) 静止軌道のデブリ
(赤道上空から見た図)

静止軌道のデブリ(北極上空から見た図) 静止軌道のデブリ
(北極上空から見た図)
人類が実際の宇宙開発を開始してから50年以上。その間に何千回もの打ち上げが行われ、数千トンもの衛星やロケットが宇宙空間に投入されてきました。そして、役割を終えたり故障したりした宇宙機や、運用上放出された部品、200回以上の爆発により発生した破片など多数のゴミが発生し、現在地球周回軌道を回っています。これらのゴミは低軌道では秒速7km以上と非常に高速で運動しているため、人工衛星や宇宙ステーションに衝突すると大変な被害をもたらします。2009年2月のイリジウム衛星への衝突などすでに実際にデブリの衝突も発生しており、現在デブリ衝突のリスクは無視できないほど高くなってしまっています。

研究開発部門では、この宇宙ゴミ(スペースデブリ)の問題を解決するために、「観測」、「モデル化」、「防御」、「発生防止」の観点から総合的に研究を進めています。

 

スペースデブリに関してよくある質問(FAQ)

 
 

観測・モデル化・防御技術の研究

日本の宇宙機をデブリから護るために、デブリが現在どのくらいあるか地上から光学望遠鏡などで調べる「観測」、デブリが今後どのように増加していくか、宇宙機にデブリが衝突して故障する確率がどのくらいあるかを解析する「モデル化・解析」、デブリの衝突による宇宙機の故障を防ぐ「防御」の研究を行っています。

 

人工衛星およびデブリの光学観測

地球の周りを回っているデブリがどのくらいあるのか、そのデブリの大きさや分布を調べるために、当センターでは光学望遠鏡を用いた観測技術の開発をおこなっており、できるだけ小さなデブリを検出する画像解析技術の研究を進めています。そして発見したデブリを追跡できるようにカタログ化していく準備を進めています。

モデル化・解析

今後デブリ分布がどのように変わっていくかを予測するデブリ推移モデルを九州大学と共同で開発しています。また宇宙機にデブリが衝突する確率、衝突により故障が発生する確率を解析したり、デブリを発生しないためのデブリ発生防止標準の適合性を評価したりするツールを開発し、JAXAのプロジェクトを支援しています。

防御

デブリが低高度軌道の人工衛星に衝突する速度は、平均で秒速10km(時速3万6,000km)といわれています。猛烈なエネルギーを持ったデブリが人工衛星に衝突した時に起こる現象の解明や、その防御性能を地上で確認・検証するための技術(秒速10kmので模擬デブリを射出してデブリ被害を観察するシステム)の開発を中心に研究を進めています。

発生防止技術の研究

宇宙環境を改善して次世代も宇宙開発を継続できるように、これ以上デブリを発生させないための技術や、今軌道上にすでに存在しているデブリをお掃除するデブリ除去衛星の研究をしています。

 

デブリ除去システム

これ以上打ち上げを行わなくても、今すでに軌道上にあるデブリ同士が衝突することによって、デブリの数がどんどん増加してしまう自己増殖がすでに開始していると考えられています。このような状況を抜本的に解決するためには、今すでにあるデブリをお掃除しなくてはいけません。デブリを捕獲して、軌道から除去する衛星の研究開発を行っています。