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宇宙 あっちとこっち(第22回放送)

「軌道エレベータ」と「マスドライバ―」

地球の重力を振り切って、宇宙に出るのはとても大変なことです。ロケットや、スペースシャトルよりも、もっと簡単に、早く、安く、宇宙に行くために、様々な輸送手段が提唱されています。 その中でも、「軌道エレベータ」と「マスドライバー」の二つは、「今すぐには無理だけど、きっといつかはできるかもしれない」という期待の輸送手段です。宇宙太陽光発電システム(SSPS)よりも、もっと未来の話かもしれない、 夢の宇宙輸送手段、「軌道エレベータ」と「マスドライバー」を取り上げます。宇宙開発はまだ発展途上です。画期的なシステムはないか、常に頭の片隅に夢を持つことが大事と考えています。

あっち 「軌道エレベータ」
「軌道エレベータ」は文字通り、軌道上まで伸びるエレベータをつくろうというものです。赤道上の上空で静止する静止衛星から、地球までケーブルを垂らします。垂らしたケーブルを伝って登って行けば、簡単に宇宙に出られるという発想です。 とてつもない張力に耐えるケーブルの材料が必要で、現在のところ、条件を満たすケーブルをつくることはできませんが、もし、これが出来たら、ロケットのように膨大なエネルギーを使わず、ゆっくりと安全に、地球の景色を眺めながら、宇宙に行くこともできるでしょう。

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こっち 「マスドライバ―」
「マスドライバー」はいわばカタパルトです。宇宙空間に行くためのエネルギーを地上で与え、放り投げるように、物体を宇宙に運びます。火薬を使うガスガン方式や、電磁力をつかうレールガン方式が考えられています。 いずれにしても、重力を振り切るためのエネルギーを打ち出す前に、物体に与えておくことが必要で、地球の重力を振り切ろうとすると、なかなか作るのが大変です。 マスドライバーは、月や火星など、地球よりも重力の小さい天体から、宇宙空間へ移動する手段としては、ロケットより便利かもしれません。

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